ヨーロッパ放浪記１０　フランス・アルル→カマルグ→ニース編

「振り返れば奴がいる」・・・・・はい、誰もこんな古いドラマのタイトル知りませんよね～当時は夢中で見ていた織田裕二ですがそんな事はどうでもいいです、話を戻します。

振り返った時にいた青年・・・・・K君。

なんでも大学生で友達４人と旅行中。ここ３日はそれぞれ自由時間という事で別行動を取っているらしい・・・・・

「よかったら近くにおいしそうなレストランを見つけましたんで一緒にどうですか？」

レ・・・・レ・・・レストラン・・・だと・・・？！

も～この申し出は最高に嬉しかったですね～！！

日本を離れてはや２週間すぎ。

口にしたものはほとんどがホテルのパン・スーパーのお菓子・果物や朝のコーヒーについてた角砂糖を舐めたり、チーズをかじったり、間違って買った炭酸の入った水も不味くて呑めず捨てる事も出来ず炭酸が切れるまで待って飲んでたり・・・・・・

彼に会えてホント、色々と学ぶ所があった。

レストランも２人で行けば大丈夫！怖くない！（笑）

国際電話の掛け方。

スーパーマーケットの使い方（日持ちする食材を手に入れる） ※スーパーが広すぎて店員全員がローラースケートを履いていたのには何故か感動しましたがそして何よりも・・・・レストランで肉！が食べれたこと。

もう・・・美味いのなんのって！！

彼は馬が大好きでどうしても 「カマグル」 に行きたいとの事。カマグルとはアルルからバスで日帰りができるとの事。なんでも半野生化した白い馬はあまりの美しさに一見の価値があると、熱く熱く語ってくれました。自分は馬といえば「馬刺し」しか興味がなく、正直彼の話は半分、聞き流していましたが新しい扉を次々に開けてくれたK君。その恩に報いるためにも断る訳にはいきません。自分も暇人だし・・・「じゃぁ一緒に行こうか！」 と次の日、ホテルまで迎えに来てもらう。

「カマグル」とはフランス内でもめずらしい稲作地帯。驚くような広い青空と広い緑の大地の中！！！！その雄大な大自然の中で！！！！

・・・・・・・降りるバス停を一つ間違え、５時間歩くはめになりました

歩くのは慣れていましたがノドが・・・死ぬほど渇きました。

気軽についてきた自分を恨みました。

バスを降りる時、運転手さんや乗客が口々に自分達になんか言ってましたが（だいたいフランス語意味不明だし・・・）今ならなんとなく分かります。

「おい！そこで降りてもなーんもないぞ！！やめとけよ！次のバスは〇時間後だぞ！！」

多分、そんな事を皆さん大勢で言ってくれてたみたい・・・・・

歩き続けて５時間後、ようやく会えた馬にK君は目をキラキラさせて馬と同じぐらいに目を潤めて喜んでいる・・・・・そんな中、管理人はお皿に盛られた馬刺しを想像中・・・・・また 「野生の馬がいるんだからこの近くに水場があるはず・・・・」 といつの間にやら身についたサバイバル術を駆使して頭の中はどうやったら野生の馬にまたがってオアシスに運んでもらえるのかと勝手に妄想中・・・・・

バス停に戻り、一時間程度バスを待ち、なんとか無事にホテルに生還したまま、疲れと脱水症状で倒れたようにベットに横になる。（今考えたらよくもまぁ無鉄砲だったと実感できる）ホテルは別々のところにお互いに２日、予約をしていたので（これも交渉の一つ。一日よりも連夜の方が値切りやすい）二日目以降は今度は自分の方からアルルに滞在した後、どうしても行きたかった『ニース』に行こうと提案してみました。

意気投合した彼との話は面白かったなぁ～・・・・・・途中までは（笑）

出発の日２人でアルルを離れ、地中海は海の幸の町『ニース』へ。とにかく好きなんです、魚介類が。肉の後には魚介類。早速２人でホテルをとり、近くのレストランへ。もう、どこもかしこも看板やメニューは 『魚介類』 だらけ！！！よく分かんないメニューを身振り手振りで説明して、「もうさ、とにかくさ、魚介類が食べたいんだよ！！」 と伝えると、大きなお皿にテンコ盛りの魚介類が・・・・エビやロブスターや色んな貝がごった煮されて山の様に・・・・・多分、テーブルから高さ３０ｃｍはありましたね～（笑）２人でわれ先にとがっつく。いやぁ～旨かったですよーーーーー！！！

食べた後は２人でニースの美しい海辺を散歩。

シシカバブーがそこいらの店に並び、大きな肉は炙られ回っている。ニースの美術館を回り、海沿いに湾曲した町を眺め歩き、海岸に寝そべり、暖かいやさしい太陽を浴び・・・・・・・・・

・・・・いや、最高でしたよ。夜が来るまでは。

シャワーを浴び、お腹もいっぱい、体もヘトヘト。その日の夜は二人共同じホテルの同じ部屋を取っていたので、夜中の２３時まで今までのお互いの旅、今日まであったこと、日本の地元の話、明日の計画（次の日はイタリアに行こうと計画していました。丁度、K君の友達との待ち合わせ場所でした）さて寝ようとした時のこと・・・・・・・・

・・・あれ・・お腹が痛い・・？？

・・・・ん？まさか・・・・・・

と、当時に襲ってきた激しい腹痛と嘔吐の嵐。

なんと・・・昼間は神様に見えた魚介類の反撃を食らいました。『当たって』しまったんですよっ！！！！！

もう・・・・地獄でした。

いびきをかいているK君を起こす訳にもいかず、（起こされてもどうしようもないでしょうしね・・・・・・・）一人でトイレに立てこもり、上から下から（食事中の方、すみません・・・・・・・）お腹は弱い方なんですが、夢中でがっついたのがいけなかったんです。自分のトイレからのうめき声に目を覚ましたのか、K君は疲れもあってか、かなりご機嫌斜めの声で 「大丈夫っすか～？」 と声をかけてくれるもあまりの激痛に返事も出来ない。第一、大丈夫じゃないし。

薬もなく、あたった食材は魚介類。しかも外国、、、、、、

結局、朝までのたうち回って不眠不休のまま、ホテルを出て昨夜のことを詫び、イタリアのミラノへ旅立ったんですが・・・・もうボロボロでした。体も精神状態も。この旅の中でピンチを５つ挙げろと言われれば確実に４番目です。

そして別れは突然、やってくる。

・・・・まさかこんな形で彼と別れるとは夢にも思いませんでした。

※ ここまで読んでくれた方、ありがとうございます～ここまでで 「ヨーロッパ放浪記・フランス編」 はこの回持って終了です。全部書くとめちゃくちゃ長くなりますのでまた気が向いた時に 「ヨーロッパ放浪記・イタリア編」 に突然、突入します！それまでは指をくわえて待っててくださいね～読んでくれてるか不安ですが（笑）

（ヨーロッパ放浪記の続きはコチラ）

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