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ヨーロッパ放浪記2  出国→フランス到着編

自分の姉は当時から一人で好き勝手にいろんな外国に旅行するのが好きで(その影響も多々、ありました)母親は異常に過保護だったため、ヨーロッパに行くことは姉だけに伝え親には 『東北旅行に行ってくる』 と嘘をつくことにしました。
(当時の大方の気温が東北とヨーロッパで同じでしたから(苦笑))

※無事に出国して、「実は今、遠い海の向こうです。」と手紙を渡す段取りです

前日までその恐怖をまぎらわすかの様に友達とカラオケで歌いまくり、みんな寝不足でボロボロの状態で空港まで見送りに来てくれた・・・・・うううっ・・・いい友達を持って幸せだぁ・・・・。

「○○~もう眠たいけん、帰るよ~・・・・」

「えーーーっ!ちょっと、飛行機が出るまでおってよ!!」

「いや、、、、もうさ、お互い限界なんやし。はよ行けよ・・・」

「ちょっと!みんな!もうこれがオレとの最後かも知れんとよ?!」

「うん。達者で暮らせよ・・・元気でな。・・・じゃ、帰るわ・・・」

・・・・・色んな意味で涙の別れでした・・・・・・・。

みんなにチヤホヤされていた分、一人残された空港はまさに地獄です(笑)未だに思い出せばあの緊張感とドキドキ感は走り書きの日記を読まずとも思い出せます・・・・・・・

(え?・・・パスポート、どこやったっけ??)

(え~っと「お腹が痛いです。」って英語でなんだったっけ??)

(あ~親になんか申し訳なかったね~)

(死んだらどうしよう・・・・悲しむやろーね~・・・)

(あ~あの子に告白しときゃ~よかったよ~・・・)

(うわ~最初に泊まる所くらい、捜しとけば良かった・・・)

(・・・・・・・・・やっぱ行くのやめようかなぁ・・・・。)

勇気を出して飛行機に乗り込み、当時は全くの無知がゆえ、信仰心のカケラもなかった神様に必死に祈りました。

「神様。とにかく、行きの飛行機だけは落とさないでください・・・・」 と。

台湾で無事にトランファーを終わらせ飛行機の中では疲れの為かほぼ、爆睡。

16時間の中で時々、目を覚ましては「あ。ボクは今、空の上ですか・・・」と現実と向き合っては、また眠る。のくり返しの中、気づけば飛行機は異国の地へと自分を運んでました。

空港があまりにも広い!!広すぎる!!

初めて触れる外国の空気と雰囲気。

最終便近くで着いたのか周りはまばらな外国の人だらけ。

着いた荷物がどこで受け取れるのかさえ分からない・・・・

「・・え・・・えくす・・・きゅーずみぃ~」

なんども一人で発音の練習をするも、あと一歩の勇気が出ない。

ようやく警備員らしき人をみつけ、情けない英語でバックがない事を伝える・・・・

その太った人にたらい回しにされること、およそ一時間半・・・・

そりゃそうですよね~

中学生レベルの英語で 「カバンがないです、カバンがないです・・・」 と空港内の人を捕まえて伝えれば、事情聴取→「落し物預かり所」へ→空港内の交番→迷子の待合室→事情聴取→警察官と同伴でまた「落し物預かり所」のタライ回し(笑)一周して「落し物預かり所」 に戻った時、自分のつたない英語を必死に読み取ろうとしてくれたオジサンが妙に懐かしく・・・・再会(?)した時はまるで親戚のオジサンを見たようで泣きそうになりましたよ・・・・・・。

飛行機が到着して約3時間後、ようやく荷物と一緒に空港を追い出されました。

空港を一歩出た時。

そこに広がる電灯の明かりもほとんど消えた暗闇の世界を目にしたまま。

まだ肌寒い3月の空気を体と心に染み込ませた時。

ぼんやりといつもと何かが違う暗い空を眺めながらどうしてよいのかさっぱり分からず、ただ自分の19歳の頭の中には

「来なけりゃよかった・・・・」

との一言しか思い浮かびませんでした。

・・・・・・・続く

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コメント:4

吉祥 09-05-24 (日) 20:18

すごい!!村雲さん勇気ありますね!!

 私も国内なら一人でガンガン出かけますが海外となると勇気がないです。

 一番の原因は脆弱な語学力なんですが…。

 一昨年仕事で仕方なくカナダへ行ったものの入国審査のときも何を聞かれているかわからなくてオタオタ…。

 カナダは比較的治安がいいので荷物をきちんと管理しないと「持っていかれるのが当たり前」というわけではありませんがそれでもドキドキでした。

 私もここ数年は旅に出ると走り書きのメモをつけてますがこれって後から見ると楽しいですよね。
 10代の頃もつけていたはずなのですが物を大切にしないタイプなので
結婚・引越しを繰り返すうちに散逸してしまいました。
京都・奈良や九州旅行のときのメモが残っていたら楽しいと思うんですけどね~~~。

 夜のフランスで彷徨う村雲少年…物語の続きを楽しみにしています。
あ!!神筆のほうもよろしくお願いしま~~~す!!

管理人 09-05-24 (日) 20:55

吉祥さん
へっへへ~吉祥さんこんばんわ。
これは自分が19歳の時の話ですよ~今、行けと言われたら・・・
・・・多分、無理(笑)若いってすごい事だったんですね~

コ・ベン2 09-05-25 (月) 2:19

管理人さん さま

…フランス…管理人さんのブログに、西洋の話が出て来て、違和感を覚えるのは、私だけでしょうか? (笑)

反対に、無計画の独り旅。これには、違和感を感じないんですよねぇ~。
普段から、好奇心旺盛。探求心の固まりの管理人さん、…あると思います。

ん~、羽織・袴でフランスの地に降り立ち管理人さん。
目に浮かびます。まるで、俺の空の安田一平。(アンダー30と女性の皆さん、例えが分かりずらく、ごめんなさい。俺のロマンの漫画です。(爆))

和テイスト一杯の村雲的古事記伝?と昭和の匂いが漂う自叙伝 村雲の空?(勝手なイメージです。良い子の皆さんは無視してください。)

LOSTどころではありません。また、睡眠不足の日々が…。

独り事…昨日は久しぶりに携帯からの書き込み。あれ私の送信ミスで、突っ込みとボケが消えている (≧▽≦)ゞ。更に管理人さんの突っ込みで笑いを持って行かれた。不覚∵。修行を続けよっと…。

管理人 09-05-25 (月) 15:57

コ・ベン2さん
だから・・・想像しすぎですって!(笑)
羽織・袴は実はつい最近、はかせて頂きました~全然、似合ってなかった・・・・・
「俺の空」は男たるもの、みんなの憧れですよ~!!

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